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十勝広域連合アイヌ協会
十勝広域連合アイヌ協会

静内で「カムイ・ホプニレ(熊送り儀礼)」

  • 5月4日
  • 読了時間: 3分

クマに畏敬の念を表す熊送り儀礼〜十勝からも参加



開催日:2026年4月12日(日曜日)


厳粛に執り行われたカムイ・ホプニレ
厳粛に執り行われたカムイ・ホプニレ

道内でも珍しいアイヌ民族の伝統的な儀式、カムイ・ホプニレ(熊送り儀礼)が4月12日、新ひだか町静内で行われました。


このカムイ・ホプニレは、良く知られる霊送りの「イオマンテ」とは違い、狩猟や有害駆除で捕獲されたクマを弔い、天国に送り返す儀式です。


最近、全国的にクマが人間の生活圏に出没し、危害を加えるとして捕獲されております。

人間にとってクマは獰猛な動物で脅威ですが、クマにしてみると餌が欲しくて出没しているもので、クマに罪は有りません。


そしてクマは、アイヌ民族にとって「キムンカムイ」(山の神)と称され、最も気高い神様として崇められてきました。その山の神様が害獣として捕獲されている事に、少なからず道内のアイヌ民族の人たちは心を痛めておりました。


祭壇にお神酒を捧げる参列者
祭壇にお神酒を捧げる参列者

そこで、新ひだかアイヌ協会民族文化専門員の菅原勝吉氏が祭司となって4月12日に町内田原地区、農屋コタンで「カムイ・ホプニレ」と開催しました。熊送りの儀礼は、同協会会長の大川勝氏が「アイヌ民族の大事な儀式を次の世代の人たちに伝えたい」と、2023年4月に、18年ぶりにカムイ・ホプニレを復活させました。


道内でも珍しい儀式ということもあって、道内各地のアイヌ協会の会長や役員、国の関係者が出席。十勝地方からも道協会副理事長でNPO法人十勝広域連合アイヌ協会会長の小川哲也氏、帯広カムイトウウポポ保存会会長の酒井奈々子氏らが参加しました。酒井会長も道内では数少ないカムイ・ホプニレを歌えるウポポの第一人者で、今回は主催者からとくに求められて来場しました


祭壇に祀られたクマの頭骨
祭壇に祀られたクマの頭骨

祭壇には、およそ10体ほどのクマの頭骨が祀られ、それぞれの口にイナウ、首に餅の供え物が添えられ、キムンカムイへの畏敬の念が表されました。古来からの儀礼にのっとり大川祭司がのりとをあげ、参列者がイナウにお神酒を捧げ、神聖な雰囲気の中で儀礼が執り行われました。


クマの頭骨を祀ったイナウを抱いて一緒に踊る参列者
クマの頭骨を祀ったイナウを抱いて一緒に踊る参列者

最後は、酒井さんのカムイ・ホプニレの歌に合わせて、参列者や参加者が頭骨を飾った太いイナウを抱え、ともに輪踊りを踊り、楽しみ、キムンカムイを神様たちがいる天国へ送り届けました。


大川氏は「キムンカムイを丁重に祀り、皆さんとともに踊り、楽しんだことで、きっとこのクマたちは天国に還って、人間の世界はとても楽しかったと、神様たちに報告するでしょう。そして、それを聞いた神様たちは、再び私たちの人間世界にクマ肉や美味しい獲物を分け与えてくれることでしょう」と感謝の言葉を述べました。


参加者なども加わってクマの魂を天国へ送る輪踊り
参加者なども加わってクマの魂を天国へ送る輪踊り

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